Point(特長)

自然の摂理を組み込んだ
繊維製の高性能ロングセラー接触材

01 日本の繊維産業の黄金期を担ったエンジニアが考案

揺動床バイオフリンジとは、ヨコ糸に特殊加工のアクリル繊維を使用し、汚泥付着性を高め、タテ糸には強度と撥水性の特殊繊維糸を使用して織り上げた、10年以上の使用(*推奨の条件下)に耐える高性能接触材。素材や加工など製法の隅々まで繊維産業のポテンシャルが活用され 1989年に発売、国内外で数十件の特許を取得した。

100mm ピッチでのフレーム設置イメージ

02 高速水流、汚泥量の安定保持のしくみ

一般的な繊維状接触材の場合、汚泥は表面にのみ付着するが、本糸は汚泥が内部まで強固に入り込んで付着するため、汚泥の滞留時間が⻑くなる。このことで多様な微生物が生息する⻑く健全な食物連鎖が出現し、安定的で高効率の処理が可能となった。

■バイオフリンジに出現生息する多種多様な微生物(顕微鏡写真)

細い糸状に見える繊維がバイオフリンジ、その間にボルディケラ(上左:原生動物:繊毛虫類)やフィロディナやロタリア(上右:後生動物:輪虫類)やディプロガスター(下・後生動物)を始め多様な微生物が出現しているのが確認できる。このような⻑い食物連鎖の維持により、汚泥発生量を大幅に減らすことができる。汚泥発生量と食物連鎖の関係を下図に示す。

細い糸状に見える繊維がバイオフリンジ、その間にボルディケラ(上:原生動物:繊毛虫類)やフィロディナやロタリア(中:後生動物:輪虫類)やディプロガスター(下・後生動物)を始め多様な微生物が出現しているのが確認できる。このような⻑い食物連鎖の維持により、汚泥発生量を大幅に減らすことができる。汚泥発生量と食物連鎖の関係を下図に示す。

03 揺動がもたらす汚泥減容効果

汚泥の一部が糸の中に強固に付着すると同時に、付着力の弱い周辺部は糸の揺動と水流により部分剥離する。その結果、新たに表面に活性度の高い汚泥が露出しBOD分解を行い汚泥が堆積する。このように剥離と堆積をくり返すことにより、一斉剥離が起こらず、高い効率で処理を維持できる。一方、中心部の汚泥は滞留時間の長さから豊富な食物連鎖が起こり、汚泥の自己消化によって汚泥発生量が低減する。

04 BOD,S-BODの除去率とSS転換率の関係

通常の活性汚泥は廃水中のSSを吸着することはできないためSSの処理は困難であるが、バイオフリンジ は表面付着汚泥が廃水中のSSを短時間で吸着し(0次元吸着)、その後徐々に分解させるため、高濃度SSの処理が可能。図のようにBOD負荷が少ない時はSS転換率が10%程度であり、負荷の上昇に伴って流出S Sが増えていくが、B O D容積負荷7kg/m3.日の高負荷であっても転換率は25%程度であり、SSの処理能力が高いことがわかる。

05 低濃度BOD短時間処理の実験結果

通常の活性汚泥は廃水中のSSを吸着することはできないためSSの処理は困難であるが、バイオフリンジは表面付着汚泥が廃水中のSSを短時間で吸着し(0次元吸着)、その後徐々に分解させるため、高濃度SSの処理が可能。 図のようにBOD負荷が少ない時はSS転換率が10%程度であり、負荷の上昇に伴って流出S Sが増えていくが、B O D容積負荷7kg/m3.日の高負荷であっても転換率は25%程度であり、SSの処理能力が高いことがわかる。

06 多様な設置方法が可能

新設、既設へのユニット型投入、タンク型など、用途に合わせて幅や長さの加工が可能。また、循環曝気、底面全面曝気とも処理の合理化が実現する。